アジ練 in 初御殿場その2

曇ると涼しいフィールド。私は曇ってくれと祈りながら、太陽が動くにつれ移動する日陰を、椅子やテーブルやくーのクレートをあせて移動していた。水道がないこのフィールドなので、古くてあまり機能しないクーラーボックスに、2Lのペットボトル3本(1本はアクエリアス、2本は水で、そのうちの1本は冷凍室で凍らせたもの)に、500mlのお茶を凍らせたペットボトルを用意し、暑さ対策とした。

くーは相変わらず他のセミナー参加者とは違って、バーを落とす事が非常に多い為、私が走り回る。カメラを片手に不謹慎なのだが、撮影をしつつ反省材料をあとで確認したいので順番が回ってくると色々な場所に移動する。本来はまだくーが私の位置を気にする事があるので、そんな事はしない方がいいのだが、お蔭様でくーは目の前のコースの方が気になるため、私の方にやってくる事はない。そんな事もあって私も順番が回ってくると走り回る。

ただセミナーには参加3度目となって、くーが思いの外しっかりと理解してきているのがわかってきた。コースにしても由の指示通り動かなければならない事、そして動きのコマンドがこれまで以上に理解が進んでいるという事だ。やはり好きなものに対しては飼い主も驚くほどの理解力を示してくれる。

後半、どう考えてもビギナー向けとは思えない難しいコースが組まれた。トンネルを潜ったあと、ほぼ180度戻ってAフレームに登る事や、機材の繋がりが難しいコースをミスする事はなくなっていく。終始嬉しそうにくーは走るのだが、やはり混乱するとワンワンと吠え、殆どのケースがその場合は飼い主のハンドリングミスなのだが抗議をされる始末だった。

ただスタート時に3つハードルをこなす所で、くーがハードルを飛ばず避けてコースを進んでしまうようになってしまった時、コーチに注意された事が由には理解できず、立ちすくんでしまった。その時私は丁度反対側でカメラを構えていた事もあり、よく見えずコーチの声も聞こえなかったのだが、コーチ自らハンドラーの位置に立ち、由をくーの立場に立たせてスタートポイントに立たせる事で、その位置関係が原因とするくーがハードルを飛ばなかった理由が判明する事があった。

要は思った以上にくーは由の立ち位置をしっかりみており、由に向かって走っているだけなのだ。スタートの位置を少しずらし、由とくーの間にハードルが来るようにするだけで、くーはどこを通らなければならないのかをすぐに理解できる。くーは飼い主が思う以上に、飼い主をしっかり見て指示を待っているのだという事が分かってきた。しっかりと的確な指示を出す事で、くーはその通りこなす喜びを感じるのではないだろうか。

またくーは自分勝手に走り回るのも大好きだ。これは普段の散歩がそういう時間がある事も理由かもしれない。ハードルがあれば飛ぶのだが、どう飛んでいいかはわからない。そこで飼い主がルートと指示を出す事で、自分勝手に飛ぶよりも楽しいと思えるようになれば、くーは指示を待つ。

ディスクやボールをキャッチするようなものは、犬の本能に近いのではないか。本能を生かすのが始まりで、それをスタートのタイミングや捕りやすいスローの技術、キャッチする場所の的確さなどの関係はある訳で、当然深いパートナーシップが関係する。犬と対話をする部分としての根底は一緒なのだろう。

私とくーがやるよりも、由とくーがアジをする時は、そのテンションが違う。しつけ教室の先生とスラロームをする時や、アジのコーチとハードルを飛ぶテンションは明らかに低い。しかし由とならくーは高いテンションを保つ事ができるというのは以前から分かっていたが、実際にアジ練習をしていくとそれがよく確認できる。

最後のランでは、由の気合も最後の力を振り絞り、大声でコマンドと全力疾走でくーとなんとクリーンラン。コーチやみなさんの拍手を受けて、もう燃え尽きたごとくにヘナヘナと椅子にも座らずへたり込んだ。きっとこの瞬間の喜びは、一緒に走ったものだけが味わえる瞬間なのだろうと思った。

ディスクもくーは大好きなので、練習が終わったあと、少しフィールドでディスクで遊んでやる。疲れを知らないくーを見て、飼い主も周囲の人もあきれるのだが、私としては自分が投げるのをやめても、くーは他の投げてくれそうな人の所に持っていってしまう。際限ない体力に感心すると同時に、こういう時に怪我をしたりする事が多いと思うので、私が適度に間をあけながら投げてやる。

別な用事で近くに来られたという、ウィルパさんが奥様のウィルマさんとやってきた。実はセミナー初参加、2度目とご一緒し、ネット上でもお見かけしていたので、メールでやりとりさせて頂いていた。この御殿場フィールドへの行き方も、ご存じかと思ってメールで聴いてみたら、土曜に初参加されたあと、その日のうちにアプローチのレポートをブログにUPしてくださって大変助かった。

ウィル君とのアジは1年ちょっとというアジ経験からは想像がつかないほど素晴らしいコンビネーションのランをみせてくれる。勝手にあんな風に走れるようになりたいと、羨望の眼差しで見るようになってしまったのだった。

みなさんに挨拶し、セミナー会場を後にした。厚木の先で事故渋滞があったせいで、ゆっくり時間をおいて帰ろうと思い、和食のさとで夕食。流石に私たちも疲れていたので、あまりゆっくりしていると眠くなりそうだった事もあり、食後すぐに高速へ。走っているうちに渋滞表示のキロ数がどんどん減っていくので、あまり速度をあげすぎず、中井PAでくーにトイレ休憩を入れたあと、10分ほどノロノロ運転があっただけで21時には帰着できた。

もうこの日は疲れきって、いた飼い主だが、くーは帰っても飼い主に向かって、ボールを投げてとしっぽをふりながら持って来る。この体力にはどうあがいても叶わない…しかし今日は本当に充実した1日だったと由はしみじみ語った。私も結構ハードな1日だったが、満足だった。

写真は嬉しそうにフィールドを駆け抜けるくー。

20060605.jpg

comments

comment form
comment form