長野へ(3/3)

結局夜明けまで由はよく眠れなかったようだった。

くーが何度も暑がった為、1度だけエンジンをかけてエアコンを入れたのだが、それももたなかった。ふとくーはクレートが欲しいのではないかと気がついた。狭いがクレートをくみ上げ、昨晩のように由と私の間に設置した。しばらくすると、くーはクレートの中で丸まった。

結局この夜も満足に眠れず、朝を迎えてしまった。外が気になる。タープは大丈夫だろうか。しばらく寝ようとしたのだが、結局外に出てタープへ。

タープは酷い状態だった。雨水がたまり、まさに2年前の長野岩岳のエク予選会の再現だ。雨水の逃げ道が我がタープ下で停まってしまっており、池状態になっている。ペグで排水ルートを作ってはみたが、それでも高低差からどうやっても池状態は解消されない。おまけに雨が降ればまた満水状態になってしまう。

仕方なく昨日おいたままにしておいた荷物を地面を浮かせるような配置に変更。くーのクレートもベンチの上に。そのベンチが汚れにくくする為に、ドカシーを間に敷いたりと、大河状態の足元は諦める事にしたのだった。諦めてからはもうどうでもよくなり、私は長靴で1日を過ごす事にした。

由とくーがおきてきて、しばらくすると開会式が始まった。既に排水工事で疲れてしまい、私はタープの中で休憩。出走順も決まり、くーはハイスピは前半、総合は後半となった。

まずそれぞれの競技別に練習走行を1度ずつ。総合とハイスピードに参加。この練習だけで半日以上を費やす。午後からタイム計測を行う予選会になる。コースはU字型だが、機材の並びが変わる。今回はスタート後、ワープと呼ばれるソフトトンネルようなものがあり、リングと呼ばれるタイヤのような機材が2つ。その後ウィーブと呼ばれるスラローム、ロッジと呼ばれる小型のAフレ、ドラゴンと呼ばれる長いトンネル、富士山を模したマウンテン、万里の長城を模した途中で屈折しているハイウェイと呼ばれるドッグウォーク、その後段々と高さがあがっていき、最後はスモールにはちょっと厳しい40cmハードルでゴールだ。

予選会の最初は総合から。スモールの総合のあとにコースがパワフルな犬たちの走るオープンクラスという順だ。スモールとはいってもヨーキーからシェルティまでが一緒に走る訳で、足の長さや体重からは、なかなかコーギーが上位に入るのは難しい時代になってきた。目立ったのはやはりジャック。上位10位の中の殆どがジャックラッセルテリアだ。走る事が得意なアスリート犬。ドッグスポーツに本格的に足を踏み入れるきっかけになったマイロ家の方々を応援しつつ、くーの順番に。

くーはテンションがあがる。リーディングスタートのはずが、くーがリングの横まで出た所で勝手にスタートしてしまった。そろそろと出ていったので、タイムロスになってしまった。スラの手前でくーは由を追い抜き、速度があがりすぎていたせいかスラに入れずに通過。半分近くまで行って呼び戻し、エントリーをしなおしたあとはテンポよくクリア。ここで3秒はロス。その後は問題なく走り、最後の3連バーではくーが追いついて来れない由が気になり、バーを飛んでは後ろをみて、次のバーを飛んではまた後ろをみる、というペースだったのだが、40cmバーは落とさずにクリアできた。このバーを飛び終わってからでないと私はフィニッシュライン先で呼べない。もしも呼んだらあわててバーを落してしまうからだ。飛んだ事を確認してから、大好きなディスクを使って呼び、あとは問題なくゴール。タイムは34秒台となった。

2年前の長野では苦しい内容だった。アジを初めて間もない事から、スラをまだマスターしていなかった。しかし頑張って当時のリミットタイム2分ぎりぎりを切るタイムで何とか完走できた。由はこの時、くーが最後まで頑張った事で大泣きしたのだった。それから時間はたち、くーはスラは入ったあとは最後まで抜けなくなった。これも練習のたまものだ。踏み切りする場所が池のようになっているにもかかわらず、バーを落とさずよく頑張ったとくーを思いっきり褒めてやった。

続いてハイスピ。テンションをあげまくってスタートした。ハードルは板の為、バーがおちて減点という事はない。しかしくーもこの機材に慣れておらず、歩数が決まらない感じで11秒台中盤となった。2年前は10秒台中盤だったのだが、足場も悪い中、よく頑張った。

こうして我が家のエクストリーム長野予選会は終了した。

最後の最後に皆さんに手伝って頂きながらタープを片づけ、グショグショの状態で車につっこみ、解散となった。カッパを着てはいたが、もうすっかり下着まで濡れてしまい、車の中で由と私は着替えて、落ち着いてから帰路へ。通勤割引の時間を使う為にまず豊科ICで高速に乗り、諏訪SAで夕食。一旦韮崎ICで出入りをし、家に着いたのは22時前だった。

私はもう明らかに風邪っぽくなっていたが、必死で荷物を降ろしてへとへとになって風呂に入り、眠った。長い週末だった。また2週間後、今度は仙台だ。片道300km以上、頑張って走らねば。

写真はドロドロ状態のタープ内部。ゴール地点の近くだったので、スタッフの方がガードパネルを持ってきて下さった。

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